風浪宮(ふうろうぐう)は福岡県大川市に位置する神社です。「おふろうさん」の名で親しまれています。
今から約1,800年前に創建された神功皇后(じんぐうこうごう)ゆかりの神社です。
風浪宮の境内には、国の重要文化財に指定されている本殿や、正平十年(1355年)に造られたという石造りの五重塔をはじめ、樹齢約2000年、幹周り8mの「白鷺の楠」といわれる巨木(県の天然記念物)があります。
勝運の道を開いたという少童命(わだつみのみこと)を祀ることから、戦国時代の筑後国柳川城主、蒲池鑑盛(かまち あきもり)が厚く信仰し、現在の本殿を再建されました。
境内は、朱色の社殿と、青々とした「白鷺の楠」が鮮やかな対比となって、生命力がみなぎるような神秘的な雰囲気があります。
拝殿の両端に立つ灯篭には、組子細工などの細やかな装飾が施されており、こんな立派なものは初めて見ました。
境内の随所から大川市のものづくりの伝統と文化が伝わってきます。
とてもおすすめの神社です。
勅祭社 風浪宮(福岡県大川市酒見726-1)
本官は神功皇后が新羅御新征よりの帰途(西暦一九二年)軍船を筑後葦原の津(大川榎津)に寄せ給うた時、皇后の御船のあたりに白鷺が忽然として現われ、艮(東北)の方角に飛び去りました。皇后はその白鷺こそ我が勝運の道を開き給うた少童命の御化身なりとして。白鷺の止る所を尾けさせられ、其地鷺見(後の酒見)の里を聖地とし、武内大臣に命じて仮宮(年塚の宮)を営ませ、時の海上指令であった阿曇連磯良丸を斉主として少童命を祀りました。(旧暦十一月二十九日)
古来より風浪の灘を守護し給うにより風浪を社号とし代々の久留米有馬藩主の崇敬厚く国司賢将始め筑後国一円の信仰をあつめ、俗に「おふろうさん」と呼び親しまれ勅命社として千八百余年の由緒をもつ著名の大社であります。
神功皇后が新羅外征からの帰途、筑後葦原の津(現在の大川市の榎津)に寄られた際に、皇后の前に美しい白鷺がこつ然と現われ、東北の方角に飛び去りました。皇后は、この白鷺こそ勝運の道を開いた少童命の化身であるとして、白鷺の止まった所にお社を建てたのが起源だと言われています。
毎年2月9日から11日にかけて行われる「風浪宮大祭」は、久留米市の高良大社や水天宮とともに、筑後地方の三大祭りの一つに数えられているお祭りです。厄除けを祈願する「裸ん行」を皮切りに、神功皇后が船を寄せたといわれる日吉神社から清めの水を汲む「お潮井汲み」、「お潮井詣り」「御神幸」「流鏑馬」など期間中は多くの古くから伝わる神事が繰り広げられます。