七夕はもともとは旧暦の7月7日、つまり現在での8月中旬に行う行事でした。
その時期は、お盆(旧暦7月15日前後)と重なりますので、お盆との関連がある行事でしたが、明治時代の改暦以降、七夕は新暦の7月7日に行われるのに対して、お盆は旧暦のまま行われるようになり、凡そ1ヶ月のズレが生じてしまい、二つの関連性が薄れてしまいました。
旧暦の7月7日は、梅雨が明けた真夏の時期になりますので、夜空に映る天の川を見ることは容易なのですが、新暦の七夕では梅雨の最盛期ですので、天気が悪く、夜空を拝めない状態が多くなってしまいました。
旧暦にもとづいた七夕は「伝統的七夕(旧七夕)」と呼ばれ、今年は遅めの8月28日です。
当日は日没後1時間後くらいから、東の空を見上げると、3つの星を見つけることができます。
特に明るい2つの星が「おりひめ星(織姫星、織女星)」と「ひこ星(彦星、牽牛星)」です。北寄りにあり、先に昇ってきて高いところに見える明るい方の星がおりひめ星です。
おりひめ星は西洋の名前で言うと「こと座」の「ベガ」、ひこ星は「わし座」の「アルタイル」です。
さらに、おりひめ星とひこ星のほかにもう一つ、目立って明るい星が左の方にあります。「デネブ」と呼ばれる「はくちょう座」の星です。
これら3つの星は星々の中でも特に明るい「1等星」で、3つを結んでできる大きな三角形が「夏の大三角」です。