ハワイ日系人と神社

ハワイには現在、凡そ四社の神社があります。

 

ハワイ出雲大社、ハワイ太宰府天満宮、ハワイ金比羅神社、ハワイ石鎚神社です。

 

ハワイと神社というのは、少し印象が重なりにくいかもしれませんが、ハワイが明治時代から日本人移民を受け入れたことを思い出すなら、今でもハワイに神社があることに納得がいきます。

 

戦前に比べれば海外の神社数は減りましたが、日系人の交流の場としての機能は、今でも失われてはいません。

 

ただ、3世や4世など日本語が分からない世代が増えてくるにしたがって、神社から日系人の姿は少なくなりつつあります。

 

ハワイの仏教がだいぶアメリカ化したのに対し、神社の場合は伝統的な姿を維持しています。祭式の際、神職の装束は日本におけるのと同じですし、祝詞(のりと)も日本語のままです。祭神にジョージ・ワシントンを加えたり、掲げる国旗を星条旗にする神社も見られますが、日系人の日本に対する意識の変化が、今後のハワイの社寺の方向性を定めることになるでしょう。